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検査をしても原因不明の五十肩を養生で改善 漢方の養生など東洋医学のアプローチについて徹底解説

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  • 1月3日
  • 読了時間: 8分

更新日:2月18日



1. はじめに

五十肩は、肩関節周辺の痛みや動きの制限を特徴とする症状で、加齢や運動不足などが原因とされることが多いですが、病院で検査をしても明確な原因が見つからない場合もあります。このような「原因不明の五十肩」に対しては、西洋医学のアプローチでは対処が難しいことがあります。

そんなとき、体全体を見て整える東洋医学の「養生」という考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか。養生とは、生活習慣や心身のバランスを整えることで自然治癒力を高め、症状を緩和していく方法です。漢方の視点では、原因不明の五十肩も体全体の「気・血・水」のバランスの乱れや、心身のストレスが関与していると考えられます。

本記事では、原因不明の五十肩を漢方の養生など東洋医学の目線で整える具体的な方法を詳しく解説していきます。


2. 五十肩を養生でどう捉えるか

検査で原因が特定されない五十肩に対して、漢方の養生では身体全体のバランスを見直すことを重視します。五十肩の痛みや可動域の制限は、肩関節の局所的な問題だけでなく、体全体の「気・血・水」の乱れが関与していると考えられます。


1. 気・血・水のバランスと五十肩

① 気の滞り(気滞)

「気」はエネルギーや活力を表し、その流れが滞ると肩周辺の筋肉や関節の動きが悪くなると考えられます。特にストレスや疲労は気滞を引き起こし、肩こりや痛みを悪化させる要因となります。

  • 養生のアプローチ: ストレス管理やリラクゼーション、適度な運動


② 血の巡りの悪化(瘀血)

「瘀血」とは、ドロドロの血が原因で、血液の流れが滞り、栄養や酸素が十分に供給されない状態を指します。五十肩においては、瘀血が肩関節周辺に停滞することで痛みが慢性化することがあります。

  • 養生のアプローチ: 血行促進のための温めるケアや、瘀血を改善する食材の取り入れ


③ 水分代謝の乱れ(水滞)

「水」は体内の水分を指し、これが滞ると関節周辺の腫れやむくみ、冷えを伴う痛みが生じます。湿気の多い季節や冷えた環境で悪化することが多いです。

  • 養生のアプローチ: 温湿布や蒸しタオルでのケア、利尿作用のある食材の摂取


2. ストレスと生活習慣が及ぼす影響

原因不明の五十肩には、心身のストレスが深く関わっていることがあります。特に現代社会では、以下のような要因が肩の症状を悪化させる可能性があります。

  • 精神的ストレス: 自律神経が乱れ、気滞や瘀血を引き起こす

  • 長時間の同じ姿勢: オフィスワークやスマホの使用で肩周りの筋肉が緊張する

  • 睡眠不足: 修復のための時間が十分に取れず、炎症や疲労が溜まる

これらの要因を解消するためには、日常生活全般を見直し、ストレス軽減と適切な体のケアが必要です。


3. 症状を緩和する具体的な養生法

原因不明の五十肩に対しては、体全体を整えながら症状を軽減する養生法が効果的です。肩周りの血流を促進し、ストレスを緩和しながら、痛みを少しずつ改善していきましょう。

1. 体を温めるケア

肩関節周辺の血行を促進し、滞った気や血の流れを改善することが大切です。

① 蒸しタオルを使う

  1. 熱めのお湯にタオルを浸して絞り、肩に直接当てます。

  2. 10分程度温めた後、軽く肩を回すストレッチを行います。

  3. 効果: 血行を促進し、硬くなった筋肉や関節をほぐします。


② 温湿布や温熱シートを活用

市販の温湿布や温熱シートを肩関節周辺に貼ることで、痛みの緩和と瘀血の改善が期待できます。特に寒い季節や冷房の効いた室内での使用がおすすめです。私のおすすめは、何度も繰り返し使えるあずきカイロです。レンジでチンするだけで、蒸気を含む温熱で温めることができホッとします。


2. 日常的に行える肩のストレッチ

適度なストレッチは、肩周りの可動域を広げるだけでなく、気血の流れを整える効果があります。

① 壁タッチストレッチ

  1. 壁の前に立ち、指先を壁につけます。

  2. ゆっくりと指先を上に動かし、肩を無理なく伸ばします。

  3. 痛みを感じる手前で止め、30秒ほどキープします。

  4. ポイント: 無理せず少しずつ範囲を広げていきましょう。


② 肩回し

  1. 両手を肩に置き、肘で円を描くように前後に回します。

  2. 前回し・後ろ回しを10回ずつ行います。

  3. 効果: 肩甲骨周りを動かすことで、血流が改善され、肩のこりがほぐれます。

  4. ポイント:肩関節から動かすのではなく、肩甲骨や鎖骨を意識します。


3. 養生におすすめの食材について

漢方の視点では、体を温め、血行を促進する食材や水分を排出する食材を摂取することがおすすめです。

養生におすすめの食材

  • 生姜、にんにく: 体を温める作用が強く、血行促進に効果的。

  • 黒ごま: 血を補い、瘀血を改善する働きがあります。すりごまやペーストとして摂取するのがポイントです。

  • あずき: 水分の排出を促し、水滞を改善する効果があります。


4. ストレス管理と心の養生

原因不明の五十肩は、ストレスや心身の緊張が原因の一部となっている場合もあります。ストレスを上手に管理し、心と体のバランスを整えることは、症状の緩和に役立ちます。ここでは、五十肩改善に向けたストレス管理法と心の養生法を紹介します。

1. 自律神経の調整

自律神経の乱れは、肩周りの筋肉を緊張させ、痛みや可動域の制限を悪化させる可能性があります。リラックスすることで、副交感神経を優位にし、緊張を和らげることが重要です。

① 呼吸が浅くなっていないか意識する

② 瞑想をしてみる
  1. 静かな場所で座り、目を閉じます。

  2. 呼吸に意識を集中させ、余計な思考を手放します。

  3. 雑念が浮かんでも否定せず、呼吸に意識を戻します。

  4. 1日5~10分を目安に行いましょう。

  5. 効果: 心が穏やかになり、ストレスの軽減に役立ちます。


2. リラクゼーションを習慣にする

① 温浴で全身をリラックス

  • 方法: 38~40℃のぬるめのお湯に10~15分浸かります。生姜を薄切りにして湯船に入れると、さらに体を温める効果が期待できます。

  • 効果: 肩の筋肉をリラックスさせ、血行を促進します。


② 好きな音楽を聴く

心地よい音楽を聴くことで、ストレスホルモン(コルチゾール)の分泌が抑えられます。リラックス効果のあるクラシックや自然音などがおすすめです。


③ 好きな香りを活用する

好きな香りは無条件に心をリラックスさせてくれます。ラベンダーや柑橘系など好きな精油を利用しましょう。ペットがいる場合は、使えない香りがあるので気をつけてください。


3. 心身を整えるための生活習慣の工夫

① デジタルデトックス

スマートフォンやパソコンの使用を控え、目や肩の緊張を和らげます。夜間はブルーライトを避けることで、睡眠の質も向上します。ブルーライトなどを避けるメガネの利用もおすすめです。


② 睡眠を大切にする

質の良い睡眠は、体の修復を助け、肩の痛みを緩和します。

  • 就寝前のカフェイン摂取を避ける。温かいカモミールティーなどがおすすめです。

  • 就寝の1時間前には入浴を済ませる。体温が下がる時に入眠しやすくなります。

  • リラックスできるアロマ(ラベンダーなど)を活用する。


4. 感情の解放で心のデトックス

ストレスの原因が感情に由来する場合、適切に解放することが重要です。

  • 日記を書く: 感情を紙に書き出すことで心が整理され、ストレスが軽減します。

  • 信頼できる人と話す: 思いを共有することで、孤独感が和らぎます。占いなど第三者と話すこともおすすめです。


5. 注意点とその他のおすすめ

原因不明の五十肩に対する養生や漢方の活用は、全身のバランスを整えながら症状を緩和することが目的です。ただし、効果を最大限に引き出すためには注意点を理解し、適切に取り入れることが大切です。また、漢方の養生以外の東洋医学のおすすめもご紹介します。


1. 無理をしないことの重要性

① 痛みを無視しない

ストレッチや運動は肩の動きを改善するために有効ですが、痛みを我慢して無理に動かすことは逆効果です。痛みを感じたらすぐに中止し、体に負担をかけない方法に切り替えましょう。


② 急激な改善を期待しない

漢方の養生は即効性を求めるものではありません。根本から体質を改善するためには時間がかかります。焦らず、日々の積み重ねを大切にしましょう。


2. 漢方薬を取り入れる際のポイント

① 体質に合った漢方薬を選ぶ

漢方薬は「オーダーメイド」の治療が基本です。自己判断での使用は避け、漢方医や薬剤師に相談してください。


② 副作用や相互作用に注意

漢方薬は自然由来とはいえ、体質に合わない場合や、他の薬との併用で副作用が生じることがあります。既に服用中の薬がある場合は、必ず医師や薬剤師に確認しましょう。


3. ツボを利用したツボ押しやお灸、鍼

おすすめのツボ
  • 肩井(けんせい):首の骨の根元と肩先を結んだ線の中間あたり。肩のこりや痛みを緩和するツボ。

  • 曲池(きょくち): 肘を曲げたときにできるシワの外端。肩周りの血行を良くする効果があります。

ツボ押しの方法
  1. 指の腹で、心地よい強さで5秒間押し、2秒休む。これを5~10回繰り返します。

  2. 痛みがある場合は無理せず、軽い刺激で行いましょう。

お灸の活用

ツボを温めることで、冷えや瘀血を改善します。肩井に週2~3回行うと効果的です。ただし、火傷に注意してください。火を使わないお灸を利用するのもおすすめです。


鍼の活用

プロの鍼灸師に診て頂いたり、日々のセルフケアとして円皮鍼(えんぴしん)という針がついている丸いシールをツボに貼るのもおすすめです。


5. まとめ

原因不明の五十肩は、痛みや可動域の制限が長期間続くことが多く、ストレスになったり日常生活に大きな影響を与える症状です。病院での検査で原因が特定できない場合でも、漢方の養生など東洋医学のアプローチを取り入れることで、改善への道筋を見つけることが可能です。

五十肩の症状に悩んでいる方にとって、原因がわからないというのは大きな不安要素です。しかし、漢方の養生で焦らずに生活習慣や心身のケアすることで改善の可能性が広がります。本記事で紹介した養生法を参考に、できることから始めてみてください。そして、困ったときは専門家に相談し、適切なアドバイスを受けることをおすすめします。




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